要件定義の進め方

システム開発の大炎上を防ぐために、上流工程(前工程)に位置する「要件定義」について、考えていくブログです。

要件定義書の作り方
PDCAサイクルではなく、PDCサイクルを回そう
あるべきV字モデルについて整理した
スコープを決めてから、QCDの議論をしよう

仕事ができると幸せになれるとは限らないが、不幸を防ぐことはできる

お金があれば幸せになれるとは限らないが、不幸を防ぐことはできる、というのはよく聞く話だ。

お金があれば、自分が本当に目指す生き方をできるとも限らないが、食べる物にも困らないし、病気になっても病院に行って病気を治すこともできる。生きていくための最低限の手段として、お金は必要だという意味であろう。

お金を稼ぐための手段は、仕事である。仕事をしないと、お金を得ることはできない。8割の人は被雇用者として仕事をしていくこととなるが、被雇用者は、上から言われたことをなるべく言われた通りにこなしていかねばならない。安定した給与をもらえる代わりに、好きとも限らないことをやらねばならないのだ。

仕事ができるとは、上からの指示を最低限の基準でこなせるということだ。プロジェクトマネジメントで言えば、顧客からの要件を、クオリティ、コスト、デリバリー、全て満足した形で提供できるということだ。

しかしながら、システム開発というのは難しい。まだこの世にない物を、具現化していかねばならない。クオリティ、コスト、デリバリー、全て満足できることは、多くないかもしれない。ストレスのかかる場面も出てくる。もしかしたらやりたくないことかもしれないが、やらねばならない。仕事なのだから。

仕事ができれば、顧客にも怒られないし、定時にも帰ることができる。仕事以外の時間で、仕事のことを考える必要もない。オンオフを切り替えやすくなる。

お金があれば不幸は防げるのと同様に、お金を得るための手段として仕事がうまくできれば、仕事上の不幸も防ぐことができるのだ。

だからこそ、なるべくうまく仕事をこなせるようになって、不幸を回避できるようになっていきたいものだと思う。